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理学療法士のレクリエーション

理学療法士は病院、老人保健施設、地域など、
いろんな場所や機会に
レクリエーションを実施します。

僕が関わる場合には、基本的に自分が楽しみながら、参加者にも楽しんで貰えることを目標に
毎回、いろんなことを考えて
ゲームを行っています。

ここではその一例を示します。これが良い方法かどうかは
分かりませんが、少しでも見た方の参考になればと思います。

A.ゲームの紹介の前に

ゲームを紹介する前に、確認しなければいけないことがあります。
それは
参加者の把握です。
次の挙げることは事前にチェックしておきましょう。

参加者の人数・年齢・性別・障害の程度・家族参加の有無・スタッフの人数・等

以上のことを事前に知らないとせっかく考えたゲームも出来なかったり、
参加者の気分を悪くすることに繋がりかねません。
誰でも同じように楽しむことが出来るゲームになるような工夫が必要だと思います。

もう一つ、僕が心がけていることは参加者同士の繋がりを密にすることです。
楽しむだけなら色々な方法が家庭でもあるかも知れないので、
人と人との
コミュニケーションを大事にしたいな〜と思っています。

なので、ゲームの前の体操は必ず、参加者全員で
になって貰い、
自分が中心に入り、みんなで声を出し合って行います。
そして、終わりには隣の方の肩たたきと肩もみを実施しています。

親しくなるには、コミュニケーションと一緒に
スキンシップも必要かなって思います。
結構、これは評判が良いです。

B.ゲームの紹介

実際に行ったゲームを紹介します。
ゲームは機能や障害の程度によって、差が出るようなものは避け、
出来るだけ運や偶然性に左右されるものを行ったつもりです。

自己紹介ゲーム
最初の頃は参加者が初対面だったり、緊張したりしてます。
型通りの自己紹介よりも、こんな方法でコミュニケーションをはかり、
緊張した雰囲気を壊してみては如何でしょうか?

1.ルールはまず、参加者の方に2人ペアになって貰います。

2.「宜しく、お願いします」と握手を交わして貰います。

3.ジャンケンをして、勝った人から順に1分間、自分のことを話し続けてもらいます。

【ポイント】
 ゲームを始める前に、スタッフで話の上手そうな人を探しておき、相談なしに指名して、1分間、手本として自己紹介して貰います。後で謝りに行き、親しくなりましょう!
 司会者は、手本の人がいきなり指名されて動揺しながら話す様子から1分間の長さを伝えます。でも、恐らく参加者の方々は話すことが好きな方が多いので、1分間でも足りない位になります。まだ話したいところで、おもしろおかしく制止させるのが司会者のテクニックかと思います。
 時間に応じて、ペアを替えてやってみたり、雰囲気がなじんだらみんなで自己紹介を始めたりしてみると良いかと思います。このゲームは失語症の方などには難しい所がありますので、必ずそういう方にはスタッフに手伝って貰い進めていく必要があるので注意!

インタビューゲーム
このゲームもコミュニケーションを深めるのが目的です。
「自己紹介ゲームと同じじゃん!」とか言われそうですが、
笑って流して下さい!

1.ルールは自己紹介ゲームと基本的に同じです。

2.違うのは今度は自己紹介ではなく、インタビューを1分間行い続けることです。

3.名前・趣味・住んでいる所など、いろいろ話す中で親しくなって貰うのが狙いです。

ボーリングゲーム
基本的にボーリングです。
用意するものはプラスチックのピン(おもちゃ)、
ボール(バレーボール)、アイマスクです。

1.2チームに分かれて、車椅子あるいは立った状態でボールを投げて貰います。

2.ただ投げるのでは能力の差が出るので、まず後ろ向きでアイマスクを着けます。

3.そこから「スイカ割り」の様に自分のチームの人にみんなで声を掛けて誘導します。

【ポイント】
 スタッフの人にも参加して貰うと盛り上がります。スタッフの方にはアイマスクをした上で床に着けた杖に額を当てて、5周してもらってから投げて貰います。ふらふらの状態で投げて貰い、参加者と一緒に笑ってあげましょう!(嫌われないように気を付けましょう)

金券ゲーム
用意するのはパソコンで作った「インチキ紙幣」です。

1.参加者・スタッフに「インチキ紙幣」5.000円分×4枚を配ります。

2.ルールは簡単です。相手を探して、握手と挨拶を交わします。

3.声を出してジャンケンをします。勝ったら負けて人からインチキ紙幣を1枚貰います。

4.相手を替えてどんどん続けて、たくさん集めた人の勝ちです。

5.シンプルですけど、評判の良いゲームです。

仲間探しゲーム
これもコミュニケーションや仲間づくりの手助けになればと思って、
行ったゲームです。

1.これは参加者・スタッフ全員参加で行います。

2.司会者の言う分類にみんなが分かれて、早く仲間をそろえたグループの勝ちです。

3.例としては「血液型(4グループ)」「誕生月(12グループ)」などです。

【ポイント】
 大きな声を出して、自分と同じ仲間を探すので、活気が出ます。又、同じ仲間なので親しみを感じたり、話のネタになるようでした。
 ゲーム進行のコツは、出来るだけ面白くそのグループをみんなに紹介することです。例えば、「O型の人は結婚詐欺が多いの気をつけましょう」「B型は自己中心の人が多いらしいですよ」など。又、誕生月のグループの人数なんかも上手く、紹介しましょう。

新聞相撲ゲーム
子供の頃にやった単純な遊びです。
でも、意外とこれが勝負となると参加者は燃えるようです。

1.2チームに分かれ、新聞紙を折って作ったものをみんなに配ります。

2.「草相撲」の要領で、渡されたものを2つに折って、相手のものと組み合わせます。

3.お互いに引っ張って、先に切れた方が負けです。

【ポイント】
 このゲームは強く引っ張ると勝てる訳ではないので、どちらが勝つか全く分かりません。予想以上に盛り上がったゲームの一つです。

後出しジャンケン
これは知っている人も多いですよね。
参加者の方でも知っている人が多かったですけど、
これも雰囲気作りには良いようです。

1.参加者全員、司会者の方を向きます。

2.司会者の声に合わせて、「ジャンケン ポン ポン」と声を掛けます。

3.参加者は司会者の最初に出したジャンケンを見て、後出しをします。

【ポイント】
 どのようにジャンケンを出すかが問題ですけど、最初に「司会者と同じもの」をどんどん出します。次に「司会者のジャンケンに勝つモノ」、そして最後に「司会者のジャンケンに負けるモノ」と進めていきます。
 やったことがある人なら分かると思いますが、例えば、「司会者のジャンケンに負けるモノ」とは「グー」なら「チョキ」を出せば良いのですがこれが難しい。
 慣れてきたら、どんどんペースをあげていきましょう。「ジャンケン ポン ポン ポン ポン ポン ポン」。頭がこんがらがること間違いなしです。

他は機会があれば、又、紹介したいと思います。
今回の参加者の中には視力障害のある方もいたので、いかにハンディなく参加して貰えるかが
ゲームを決めるときのポイントでした。
出来るだけ偶然性・運の要素を高めることが、みんなが楽しめるゲームなんだと思います。