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日本家屋の問題点

僕は日本人で日本を愛してますし、日本家屋も好きです。
ですが、障害を持っている方が日本家屋に住む場合に問題となる場合があります。
ここでは、日本家屋の問題点についてご紹介します。

新築ではバリアフリーなっていますが、日本家屋の抱える問題は以下のとおりです。


A.住宅内外の段差

日本では靴を玄関で着脱するのが一般的で、上がり框に段差があります。
又、従来の日本建築は床の上に畳を置く手法だった為に廊下と部屋に段差が生じていました。

更に、高温多湿の気候の日本では、湿気を避けるために地面から床を
規定の距離に離さなければいけない法律があります。
その結果、玄関前のアプローチ部分でも段差が生じています。

このようにして、日本家屋では住宅内外に多くの段差があります。
その結果、歩行の際の転倒の原因や車椅子利用に問題となっています。


B.日本家屋の基本寸法

日本家屋では尺貫法で設計されている場合が多く、
廊下・階段・戸の開口部など、狭い場合が多くあります。
その為、段差が解消されても車椅子での移動や介護スペースがないなどの空間の狭さが
問題となる場合が多々あります。


C.高温多湿の気候に合わせた家屋構造

日本の典型的気候である「高温多湿」に合わせたものが従来の日本家屋です。
その為、壁が少なく、ふすまがあるなど開放的で、夏は快適に過ごすことが可能です。

しかし、逆に防寒には不十分です。
障害を持った方や高齢者の方は、寒さには弱い場合が多いです。
その為、寒冷地では冬場だけの入院・入所を希望する人もいます。

又、壁が少ないことは手すりをつける場所がなく、工夫が必要となります。
最近は高気密住宅が多くなっていますが、今度は環境ホルモンが問題となって、
換気が必要になったりと住宅はどんどん変化しています。


D.和式の生活様式

日本では床座の生活が一般的でした。
畳の上の方が落ちつくし、楽だという方も少なくありません

しかし、床・畳の上で立ったり、座ったりする動作は、
障害のある方にとっては歩くよりも難しい場合が多いです。
そのため、障害を持った場合には、椅子での生活を強いられます。

又、最近はだいぶ減っていますが、和式トイレや和式浴槽も使いやすくありません。
和式トイレは麻痺の方や膝・股関節の悪い方にとっては、使用困難となる場合が多いです。

和式浴槽とは深さが60cm程度で狭く・深いものです。
このような浴槽が古いアパートでは洗い場にポンとおいてある場合もあります。
これでは、とても入りにくいですね。

実は、洋式浴槽では浅くて入りやすいですが、
浴槽が長く、足を伸ばしても壁につかないために滑って、おぼれる事故があります。

浴槽は和洋折衷式の埋め込み式が使いやすいです。


最近の住宅は、日本家屋であっても、以上の問題を解消してきています。
建築に対する知識・興味は、この仕事をする上でとても有効です。

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